動ける身体を取り戻す              おばあちゃん編(1)

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おばあちゃんは大丈夫?

今年の正月に久しぶりにおばあちゃんに会った方も多かったのでは?おばあちゃんは元気でしたか? 

もし何でもない場所でつまづいたり、外出が億劫になったという話を聞いたら、もう歳だからと軽く流すことだけは絶対に止めて下さい。スポーツ好きなあなたにしかできないことがあります。

あなたは動けてる?

あなたは如何ですか?スポーツはされてますか?怪我し易くなったりしていませんか?少しでも身体の動きが前と違うと感じたら、ぜひ「骨ストレッチ」を読んでみて下さい。

Bone-stretch written by Takashi Matsumura

「骨ストレッチ」をご存じですか?

 著者の松村卓氏は陸上100m走の第一人者でした。現役当時は全身を鍛え上げ、記録に挑む日々を過ごされました。この本では、身体を動かすのは筋肉ではない、骨を正しく使うことが最も重要だ、と解説されてます。

一度引退を考えた後で「骨ストレッチ」によって現役復帰を果たし、自己記録を更新されたスピードスケートのオリンピック選手の方がこの本のモデルを務めています。

ここで書かれている内容はスポーツを普段されない方にも共通する“身体の動かし方”の最も大事な話です。

一度でも、転んで手がつけず顔や頭をぶつけた事があったら、是非この続きをお読み下さい。

(補足)「骨ストレッチ」について

実際にモデルまで買って出る選手がいることは、「骨ストレッチ」理論が実際どれだけ効果的かを示す最大の説得材料と感じました。「骨ストレッチ」を若い選手のために伝えたい松村卓氏の熱意は、このサイト内で紹介した他の本の著者との大きな違いだと思います。

本の最初には手首ブラブラが載っています。試してみましたが、私の場合はラケットスポーツで腕・肩が固まってしまっていたため、上手く力を抜くことが出来ませんでした。「足首まわし」に比べると腕を動かす時の力の入れ方がちょっと難しいと思います。そこで以下、一番効果が実感できた「足首まわし」について書いています。

試して実感してみて下さい

 
用意するのは腰掛ける場所だけ。左足を右足の膝に乗せ、 左手の親指と小指でくるぶしの出っ張りを押さえます。力を抜いて右手で足首をまわし、逆方向にもまわします。反対側の足も同じようにして下さい。

sit down on a chair and relax
腰かけてリラックス
hold your ankle with thomb and little finger. rotate an ankle with your right hand
親指と小指でくるぶしを押さえる
右手で足首をまわす

本に書かれているのはここまでですが、次も試してみて下さい。背筋を伸ばして上体を前に倒し、乗せた左足に上半身の重さを預けながら、同じように足首をまわします。

tilt forward your upper body
上体を前に傾け
place your upper body on the left leg
乗せた足の上に
a view from front side
前から見ると

大事なのは足首をまわす以外の身体の力を全て抜くこと。上体を倒して足首をまわしながら、大きめに息を吸って腹の底からハアーっと吐いて脱力します。

上手く上体がリラックスすると、左の臀部や腰回りに足首の動きが伝わって、関節周りの緊張がほぐれてきます。2,3回息を吸って吐きながら足首をまわして下さい。反対の足も同じように行います。

真剣にスポーツに取り組んでるあなたなら、この足首まわし”骨ストレッチ”の後でいつもの運動をしてみれば、その違いに直ぐ気付かれると思います。

試してみました・私の場合・

 松村卓氏は100mのスプリンターでしたが、筋力強化が必ずしも記録更新には結び付かなかったと書かれています。

私の場合は羽根を打つスポーツですが、同じような悩みに陥っていました。暫くブランクができると、再開する前には懸垂や、腕立て伏せ、腹筋運動を行い、筋力回復に努めていました。

けれど、実際に羽根を打つと全然飛ばせない。もちろんラケットには当たるのですが、全く以前の感覚が戻りませんでした。

そんな時に巡り合ったのが「骨ストレッチ」です。騙されたつもりで一切の筋力トレーニングを止めました。

準備体操の代わりに骨ストレッチをして、書かれているフォームを真似てランニングして、運動後には再び骨ストレッチ・・という方式に切り替えました。 

すると、身体の動きが嘘のように軽くなり、今までなら間違いなく捻挫といった状況でも、体勢を崩さずに立て直せることに気づきました。

肩関節、股関節まわりの筋肉が知らぬ間に固まっていたのも分かりました。ダブルスの試合をしても以前のようには疲労が残らなくなったのが一番の驚きでした。

もうひとつ取り入れたのは高岡英夫氏の提唱する、ゆる体操です。加齢に伴って身体のあらゆる部分が固くなり始め、関節まわりの筋だけでなく、筋肉そのものも同時にほぐす必要があると痛感したからです。

suports training revolusion "YURU" written by Hideo Takaoka
高岡英夫 著
大和書房

あなたが現役のスポーツ選手で、少しでも上を目指しているなら、まずDVDを見て下さい。筋肉を鍛えるのが常に優先されてきたトレーニングとは真逆の考え方がそこにあります。

おばあちゃんと一緒に

骨ストレッチとゆる体操で身体の使い方が180度変わり、ますます運動が面白くなってきた時に、おばあちゃんの日常生活に支障が・・との連絡を受けました。

家の中に手擦りを取り付けながら、自分で行ってきた「骨ストレッチ」と「ゆる体操」をおばあちゃんに少しずつやってもらいました。私の場合は少し遅すぎました。

ご自身でこれらの体操の効果を実感したら、あなたのおばあちゃんが怪我をする前に、ぜひ、それを伝えてあげて下さい。加齢で固くなった身体の動きが元に戻り何時までも自分で歩くのに必ず役立ちます。

転びかけて手が出なかった・・という話を聞いたら、その時です。その時ならほとんど全ての体操を自分で行うことが出来るはずです。そのタイミングを逃さないで下さい。

高齢化社会が進む中で、死ぬまで自分の足で歩くことはおばあちゃん自身にも、周りの家族の方にとっても極めて重要です。

日常生活の中に少し身体を動かす機会を作るだけで、生活の質を保つことができます。具体的な体操については、動ける身体を取り戻す おばあちゃん編(2)をご覧ください。

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